厚物ミシンの基礎知識!?

その1‥釜

英語ではHOOK日本語では釜

間違っても《Iron pot》じゃあないからね


ミシンの釜は大まかに分けて3種類

1)半回転釜

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剣先を持ったシャトルが揺動運動しながら針糸をキャッチ、ループの中をシャトルがくぐり縫い目を形成。

この種は特にバレルシャトルと呼ぶタイプ

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家庭用のこんなのの方がポピュラーかも??

半回転は最も古いミシンの釜の一種。たぶん機織から連想したのではないだろうか??

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ちなみに左から「7種」「45種」「17種」用の釜である。さすがに7はでけえ!


2)水平釜

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ボビンを釜の上方から出し入れするタイプ。2本針は基本的にこの釜になる。針受けがあるのもひとつの特徴。

写真はラッチタイプだが、キャップ付きの釜もある。


3)垂直釜

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写真はボビンケースなしの状態。なんだかんだ行っても工業用じゃあもっともポピュラーな釜。


ポイント 半回転 水平 垂直 備考
ボビンの出し入れ 平ベットの場合、シャトル釜だともう大変・・・ 平ベットで滑り板の上に定規、ラッパなどをくっつけると、ボビン交換するときにチョコット面倒 ボビンケースにボビンを入れてスムースイン! 筒型ミシンで筒状のものを縫ってると、水平釜は縫製物そのままにボビン交換ができる。また水平は下糸の残量を簡単に覗くことができる
生産性 最近3000rpmで回転できるタイプも登場、上軸一回転に2回発生するドライバーの叩き音が心地よいぜ!しかしコストは‥ 大釜でも4000rpmで回ってやる!オープンフィンガーのたたき出すノイズがハートをくすぐるぜ!

本縫い系では最高速だあ!

5000rpmまで回ってやる。最近は油もなしで元気に回る。
とはいえ、厚物では2000rpmも回れば十分なんだけどね。
剣先の寿命 シャトルドライバー部が針受けもかねている。針先がチョコット曲がろうが剣先はしっかり保護できる。針番手が変わっても調整可能さ! 写真にあるように針ガイド付さ、こいつの調整しだいで剣先はしっかりガード

中釜に案内部はあるけど、位置の調整ができないぜ‥

お願いだ針は曲げないで、剣先がへたっちまうぜ。。。
垂直の場合針が曲がると針先が内釜に直撃、パイピングはチョコット苦手、それを改善する発明もあるんだけどポピュラーにはならんかった。
値段 構造はちょっと複雑 垂直に比べてHOOK SADDLE分だけは高い 歯車と軸、そして軸受けだけでシンプルな構造

でもなんで三種類もあるの?

そのわけはコチラ

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