【国会陳情】
以前にも学校図書館の充実について報告して来ましたが、一歩踏み込んだご報告をさせていただきます。 議会の終わった昨日、図書館を取り巻く環境の改善を陳情するため上京して参りました。陳情先はわが党の国会議員、島根県出身で党の文部科学部会長を務める斉藤鉄夫衆議院議員、それに、前日連絡を取り合った際に急浮上した池坊保子文部科学政務官、斉藤議員が手配をして急遽来てくれました。 今回は強力な助っ人が二人、一人は児童文学者、本の探偵、児童文学等の評論、子供たちの喜ぶ図書館づくり等、子供の本を取り巻く問題にマルチに取り組む赤木かん子さんと、政府の図書館にかかる各種の審議機関で委員を務めるなど、行動する若手図書館学者の野末俊比古氏(彼は島根県とも縁が深かった!)。 東京に着いたその足で赤木さんと合流、野末氏の研究室のある青山学院大学で3時間ほど様々な意見交換。その後衆議院議員会館へ。 そこで、陳情に及んだわけですが、特に陳情書を持っていったわけではなく、じっくり話し合って、公立図書館、学校図書館の置かれている現状と課題を知ってもらいたいというのが趣旨。池坊政務官は1時間ほどで中座されましたが、議員会館で2時間、その後食事をしながら2時間半、しっかりと意見交換いたしました。 陳情の趣旨は二つ。一つは、来年から12学級以上の学校への司書教諭の必置義務が、一方で専任司書の仕事を奪ってしまう状況が生まれており、専任司書設置への流れを作って欲しいということ。二つ目は、司書と予算が削られつつある公立図書館の運営基準に国として数値基準を設けてほしいという点であります。 私もそうでしたが、図書館のあり方を語るとき、基本的な認識を共有するのは相当労力と時間がかかります。図書館は古い本を廃棄しなければ成り立たないこと(井上靖さんも本はすべてとっておくべきものという強行論者)、住民ニーズと図書館のあり方を見極め、調整し、より利用しやすく、レベルアップにつながる図書館づくりを進めるのが司書の仕事である(?)こと、司書と先生の役割の違い、図書館が変わると来館者が格段に増えることなどなど。 |
【今後の取り組みと運動】
簡単に打開できそうにない結構厳しい現状に対してどんな角度で取り組んだらいいのか、なかなか回答が見つからないでいましたが、今回の上京で、一定の方向性が見えてきたように感じています。 ひとつは、やはりより利用しやすい公立図書館づくりのための図書館のネットワーク化と流通の使い方、あり方、もうひとつは、専任司書を置く前段階と予算が有効に生き、かつ公立小中学校図書館のレベルアップに繋がる一括管理方式の導入です。 前者は県立図書館の役割が重要であり、後者はそれぞれのコミュニティでの取り組みが重要と思われます。が、残念ながら県立図書館や公立図書館の取り組みの現状をほとんど知らないのです。まず、現状を知ること、そしてわが県内の同志としっかり論議する、この二つの運動から取り組むという運動の方向性も見えてきましたので、収穫の多い一日となりました。 |
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