三島おさむの県政つうしん REPORT SHIMANE TOP
三島おさむについて
自己紹介主張
職務について
議会質問議会ではその他の活動
趣味と情報について
ブログ趣味と写真三島情報
関連項目
リンクメルマガ
HOME/トップページ
トップページ > 三島おさむについて > 主張 > 市町村合併〜西尾私案

市町村合併〜西尾私案

[2002/11/14]
 過日、首相の諮問機関である地方制度調査会の西尾副会長の私案という形で、合併しない市町村に厳しい対応策が検討されているとの報道がありました。恐らく、全国に少なからぬ震撼が走ったと思います。
 市町村合併しないと決定した東出雲の石原町長は、この報道をどんな思いで目にされたのでしょうか。
 この問題について、福島民報の社説の一部と、この問題について長野県立科町の町会議員さんから寄せられた意見、私のこの町会議員さんへの意見であり、市町村合併に対する基本的な考えを発信いたします。

福島民報社説
 そもそも国は、合併については「自主性」を尊重するといいながら、合併を「する」ところと「しない」ところに差をつける政策を採った。「する」ところには恩恵を与え、「しない」ところは兵糧攻めにする。いわば「アメとムチ」の政策だ。
 それでも、ひところまでは「しない」ところに対しては「勝手にしなさい。国は何の援助もしませんから」との放任の構えだった。ところが、首相の諮問機関である地方制度調査会の副会長は私案という形で「しない」市町村に対しては「権限の縮小」や「強制編入」をさせるという対応策を打ち出した。隠してきた「本音」をむき出しにした、との感を否めない。

立科町の町会議員さんの意見
 この西尾私案に対し、長野県立科町の町会議員さんから、下記のような意見が寄せられました。
地制調の最近の動きの西尾私案をみてその独善体質に驚く。
 自民党のプロジェクトチームと西尾案はまったく軌を一にしたものでますます強権体質を露骨にあらわしたものだ。最初打ち出した自主合併とはあまりに遠くかけ離れたものだ。来年3月の中間報告の方向付けに大きな影響をあたえるとみられる。
 中間報告はそのまま答申として決定されていくのですか?政治のなかで修正されていくことはないのか?1万未満の町村を3万人未満の町村に変更したとか?将来は市を基礎として町村をなくしていくという案?当町、遠山町長何回も西尾副会長に電話したそうですがぜんぜん通じなかったそうです。
 他、資料をみると心配することばかりです。当町、住民アンケート調査の結果が今日発表されましたが、調査前の住民説明会の時と今日の状況が大分変わってきて困惑してます。住民に説明のしようがありません。合併を推進していく党として何かわりきれないものを感じています。この件につき党はもっと力を発揮してほしい。

私の考え方
 島根県の三島です。
 仰ることは良くわかりますが、私の感想はちょっと違います。
 我が県の状況は先日の説明のとおりです。そんな我が県からしてもなんで今ごろとの思いはあります。
 私は、本格的に合併論議が始まった時、もっと国や県の指導性を強くして進めなければならないのではないかと考えてきました。勿論、住民の意思、自治体の意思は当然尊重されるべきもので、それが地方自治のあるべき姿とは思いますが、国の現状と特に我が県の現状を考えた時、選択肢などあろう筈はないと考え、合併しないところの不利益をもっと明確にして誘導すべきだと思っていたのです。独善でもいいから強力な誘導策です。
 国の財政を見ると、税収が49兆円〜更に、税収不足が3兆円弱とニュースで流れました〜しかないのに、30兆円を越す(ようになりますよね)赤字国債を発行し、しかもそのうちの10兆円は国債の利払いです。ゼロ金利政策の中での利払いが10兆円ですので、金利が倍になれば単純に考えても国債の利払いは20兆円、ゼロ金利政策を永遠に続けることは普通に考えるとできません。ゼロ金利のままで行っても利払いのための国債発行は増えつづけざるを得ません。歳出を激減させ、大増税を敢行できるならば別でしょうが。
 最後はハイパーインフレを仕掛けるか、特政令で強権を発動するしか国の財政を立て直すことはできないところにきていると思います。
 国のそういう状況の中で、我が県も市町村も袋小路の中にあるわけです。であれば、財政建て直しのために可能な手立ては全て行なう必要があると考えています。その取りうる有力な手の一つが市町村合併であろうと思います。・・・当然国の権限の縮小(もっともっとドラスチックに)、県の再編も急ぐ必要があると考えています。
 それなのに、当然ではありますが住民の意思、自治体の意思が金科玉条のごとく尊重されることに危機感を覚えていました。尤も本当に住民の意思かどうかは甚だ疑問です。十分な情報提供と説明と議論の上での選択かどうか、首長や議員の都合で議論の方向が捻じ曲げられていないかの懸念が付きまといます。
 そして今ごろになって西尾試案であります。何故もっと早くそういう論議をし、提示されなかったのか、悪戯に現場を混乱に陥れるこのやり方に、憤りを覚えています。しかし、このスケジュールも最初からそうだったのではないかとの穿った見方もできます。飴(いつまで、どれだけ出せるか疑問ですが)も限界があるので、身動きできなくなった今の時期にあらかじめ考えてあった次の手を見せるという。
 いずれにしろ、我が県の市町村には合併しか選択肢はないともいえる現状と考えています。そういう意味では、逡巡している地域にとって合併に向かわざるを得ない仕掛けであり、歓迎すべきなのかもしれません。
 長野県は高速道路も新幹線も既に整備されています。社会資本の整備は我が県とは格段に違うと思います。それを考えると恐らく基本的な捉え方は全く違ってくるだろうと思うのです。
 現状を現状として受け止め、どう克服するのかと考えた上での意見です。本当は、地方自治の単位はもっと小さい方がいいと思っています。寂しい話ですが、我が県の現状はそれを許さないところに来てしまっていると思います。
前のページ ページのトップ